健康な肌はキメが整いうるおっていますが、さまざまな原因や肌のメカニズムによって、カサつき、ゴワつき、赤み、ニキビ、かゆみといった症状が出てしまうことがあります。いわゆる、「肌荒れ」の状態です。
肌荒れを引き起こすのは、季節ごとの温度や湿度の変化、生活環境、化粧品といった外的要因から、食生活の乱れや睡眠不足、加齢による皮脂量や保湿成分の低下など内的要因までさまざま。複数の原因が複合的に影響していることも少なくありません。
どのような原因で症状が出ているにせよ、肌荒れしている状態は、肌のバリア機能が低下し乾燥しています。肌荒れしにくい肌になるためにはしっかりと保湿ケアをしてうるおいを与え、肌のバリア機能を回復させること改善の近道です。
このページでは、肌荒れ対策におすすめの保湿化粧水を紹介し、効果的な保湿の方法や肌荒れをしているときのスキンケアについて解説します。
Contents
肌荒れしているときにおすすめ保湿化粧水5選
肌荒れの症状がでているときは何よりも保湿が大切なので、保湿成分がたっぷり含まれた保湿化粧水を選びましょう。ニキビや吹き出物といった皮脂の過剰分泌によるトラブルも、実は乾燥が進行したことによって出てしまっているのです。
乾燥を感じる部分は、肌のバリア機能が低下して、外部刺激を受けやすい状態となっています。そんな肌に刺激の強い化粧水を使うと、ピリピリとした刺激や赤み・炎症が起きてしまうことも・・・。
ここでは、肌の刺激になりやすい成分が極力含まれていない保湿化粧水を紹介します。
薬用ローション(オードムーゲ)

オードムーゲ薬用ローションは、繰り返すニキビや肌あれ予防を考えたふきとり化粧水。
コットンに含ませて洗顔後の素肌を撫でることで、蓄積した汚れや皮脂を取り除いて清潔にし、うるおいを与えることでニキビや肌あれが起こりにくい健やかな肌に導きます。
アクネ菌を殺菌するイソプロピルメチルフェノール、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ニカリウム、血行を良くして肌荒れを防止する酢酸DL-α-トコフェロールを配合しているのが特徴です。皮脂過多によるニキビや肌あれに効果を発揮します。
リーズナブルな価格で、ドラッグストアで手軽に購入できる点もポイントです。
注目の成分 |
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効能・効果 | 肌あれ。あれ性。あせも・ひび・にきびを防ぐ。日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。皮ふをすこやかに保つ。皮ふにうるおいを与える。 |
無添加成分 | 無着色・無香料・鉱物油フリー・界面活性剤フリー・パラベンフリー |
QuSomeローション(ビーグレン)

薬学博士が開発したサイエンスコスメ ビーグレンのQuSomeローションは、角層を整える複数のペプチドを配合し、理想の水分量を17時間キープしてなめらかな肌に導く、高機能化粧水です。
ホメオシールド、アッケシソウエキス、VCエチル(ビタミンC誘導体)、EDP3が独自の浸透テクノロジー「QuSome®」によって角層のすみずみまで行き渡り、じっくり留まってアプローチ。肌本来のバリア機能を備えた、なめらかな肌へ導きます。
QuSomeローションにセラミド自体は入っていませんが、セラミドを生む司令塔に働きかける保湿型ビタミンC誘導体が配合されているのがポイント。長時間うるおいが続く乾燥知らずの肌、外的刺激に影響されない肌になりたい人におすすめです。
注目の成分 |
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こんな悩みに | 肌のよれ/透明感/毛穴/乾燥/ハリ |
無添加成分 | 無着色・無香料・鉱物油フリー・パラベンフリー・アルコールフリー |
日本酒の化粧水(菊正宗)

菊正宗の「日本酒の化粧水 高保湿」は、セラミドと近い働きをする日本酒(コメ発酵液)が主成分の化粧水。しっとりタイプで、少しとろみのあるテクスチャーです。
化粧水500mLに日本酒1升(1.8L)分の主要アミノ酸が入っており、微量ではありますがプラセンタエキスやヒト型セラミドも配合されています。
大容量&プチプラで、ドラッグストアで手軽に購入できる点もポイントです。
注目の成分 | コメ発酵液、グルタミン酸(アミノ酸)、アルギニン、プラセンタエキス、セラミド3、セラミド6Ⅱ、アルブチン |
こんな悩みに | 乾燥/肌荒れ/シミ/シワ/たるみ/くすみ |
無添加成分 | 鉱物油フリー・無着色 |
薬用顔ローション(ヘパソフト)

ロート製薬のヘパソフト 薬用 顔ローションは、ガサガサ粉ふき、ひりひりしがちな顔の深刻な乾燥に悩む人のためのヘパリン類似物質配合の顔用の薬用ローションです。
3つの有効成分(ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン)が配合されており、肌にうるおいを与えてすこやかに保ち、乾燥や肌荒れを防ぎます。ワセリンを微細化する高圧乳化技術採用により、しっとりするのに、べたつきません。
化粧水+美容液+乳液を兼ねたオールインワンのような使い方ができます。
注目の成分 |
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効能・効果 | 肌にうるおいを与えてすこやかに保ち、日頃から使う事で乾燥や肌荒れを防ぎます。 乾燥による小じわを目立たなくする効能評価試験済み |
無添加成分 | 無着色・無香料・アルコールフリー |
マルチコンディショニング ローション(ベネフィーク)

資生堂・ベネフィークのマルチコンディショニング ローションは、抗炎症作用のある有効成分グリチルリチン酸ニカリウム、スーパーヒアルロン酸、トラネキサム酸が配合されたニキビや肌あれをこれ1本でマルチに防ぐ薬用化粧水です。
さらに、肌の炎症や保湿などの効果があるオーガニックカミツレエキス、肌あれを改善するヨクイニンエキス、保湿成分グリセリンが配合されています。
ストレスや環境によってトラブルが起きやすくなってしまった20代に特におすすめです。
注目の成分 |
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こんな悩みに | ニキビ/乾燥/肌あれ |
無添加成分 | – |
▼乾燥肌におすすめの高保湿化粧水をもっと詳しく知りたい人はこちらをCHECK▼
肌荒れしているときに意識したい化粧品成分
肌荒れをしていると、化粧水を使った瞬間にヒリヒリしたり、赤くなってしまったり・・・。肌が健康なときならなんともない成分でも、バリア機能が低下していると刺激になる場合があるので、できるだけ無添加のものが安心です。
肌荒れしているときに避けたい成分
肌荒れしているときに特に避けたいのは、タール系色素・エタノール・人工香料・防腐剤など、肌の刺激になる可能性がある成分です。
また、洗浄力の高すぎるクレンジング剤や洗顔料には界面活性剤が多く含まれるため、肌の乾燥を促進してしまう場合があります。
防腐剤は劣化を防いで化粧品の品質を保つ働き、界面活性剤は水と油をなじませる働きがあり、それぞれ有益なものなのですが、肌が健康なときなら問題がない成分でも肌荒れをしているときは刺激になってしまうことがあるので気をつけましょう。
また、エタノール(アルコール)も肌荒れ時には気をつけたい成分。アルコールを化粧品に配合することで、水や油に溶けにくい成分や香料を化粧品の中に溶かしたり、肌に残った皮脂や汚れを浮かして取ったりしてくれます。
しかし、アルコールには揮発性があり、蒸発するときに肌の水分も一緒に奪っていってしまう(気化してしまう)ので、肌荒れで乾燥してしているときは注意が必要です。
肌荒れしているときにおすすめの保湿効果の高い成分
最初に説明した通り、肌荒れは肌のバリア機能が低下し、乾燥している状態なので、保湿ケアでうるおいを与え、バリア機能を回復させることが大切です。
化粧水におすすめの成分として水溶性セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン・アミノ酸、乳液やクリームなどにおすすめな成分としてセラミド・水素添加レシチンなどがあります。
コラーゲン | 真皮にもとからある成分。若々しい肌を維持するのに必要な成分で、肌にハリなどを与える効果がありますが、減少すると肌のハリがなくなりターンオーバーも乱れやすくなります。 |
アミノ酸 | アミノ酸は、肌に潤いを与える・コラーゲンを作る・ターンオーバーを促すなどの美肌効果が高い成分です。 |
セラミド | セラミドは表皮の角質層にもとからある成分。保水効果が高く、水分を肌に溜めてバリア機能をサポートしてくれる効果がある。 |
水添レシチン | 肌に馴染みやすく、乾燥し荒れた肌を潤わせ柔軟にしてくれる効果がある成分。 |
ヒアルロン酸 | 肌の真皮にもとからある成分。保湿力が高い。 |
コラーゲン、ヒアルロン酸、アミノ酸は、いずれも角質層の水分を補う働きをします。
肌にいくら水分を与えてもすぐに乾燥してカサカサになってしまったり、刺激を感じやすくなってしまっているなら、油分で水分を挟み込んで逃がさない性質を持つセラミドなどの成分を取り入れて、バリア機能を回復させましょう。
いつ? どうやって? 効果的な保湿の方法
「肌荒れにはとりあえず保湿をしておけばいいのね!」というのは間違いではありませんが、せっかく保湿化粧水を使うなら、効果的に保湿ケアをしたいもの。
保湿ケアのタイミング
保湿ケアをするのにベストなタイミングは、起床後(朝)と、お風呂上がり(夜)です。肌が一番乾燥しやすいのは、入浴後と言われています。洗浄料の成分と洗うときの摩擦によりバリア機能が低下しやすく、水分が蒸発しやすいためです。
入浴後5分以内に保湿をするのが望ましいので、脱衣所などに化粧水や乳液・クリームなどを準備しておいて、しっかり保湿ケアをしてあげましょう。
起床後の洗顔は、就寝中に排出された皮脂や汗などの老廃物を取り除くために必要です。
油性の汚れは洗顔料や石けんを使わないときちんと落とせないので、基本的には使うべきですが、肌荒れがひどく乾燥が強い場合には、ぬるま湯のみで洗うのでも構いません。
洗顔料や石けんを使う場合も使わない場合も、熱いお湯で洗ったり、強くこすったりするのはNGです。すすいだあとにタオルで拭くときも、ゴシゴシやるのではなく、摩擦が起きないよう、そっと押しつけるようにして水分を取りましょう。
洗顔後の肌はとてもデリケートで、うるおいが逃げやすく乾燥しやすい状態なので、時間を置かず、すぐに化粧水で保湿ケアを行うのが効果的です。
化粧水はパッティング?ハンドプレス?
化粧水の付け方は、コットンでパッティングする方法と手でつける方法(ハンドプレス)の2種類があります。
- パッティング(化粧水などを手にとり、軽く叩きながら肌に化粧水などを浸透させていく方法)
- ハンドプレス(化粧水などを手に乗せて、ゆっくり優しくを包むように浸透させていく方法
メリット | デメリット | |
パッティング | 顔に触れる面が平なので均等に馴染ませやすく浸透させやすい | 激しく叩きすぎると、肌を傷つけてしまう可能性がある コットンの毛羽立ちや摩擦が刺激になってしまうことがある |
ハンドプレス | 手のひらで化粧水を温めることができ、肌によく浸透させられる | 付け方にムラがでてしまう可能性がある |
どちらの方法でも構いませんが、肌荒れしているときには、どちらかといえば摩擦が起きにくいハンドプレスのほうがおすすめです。
化粧水がしみる場合の対処
肌荒れがひどく、化粧水がしみてヒリヒリしてしまうときは、無理して化粧水を使うのではなく、ワセリンで最低限の保湿だけを行うのも一つの方法です。
ワセリンは、肌の水分を肌に閉じ込め、肌を刺激などから守ってくれる効果があります。ワセリンを使う時はしみる部分をワセリンで保護して、その他の部分は普段通りにスキンケアをすればOKです。
- ワセリンを手にとって、手の温度で温めて伸ばしやすくします。
- 乾燥の気になる部分に、指の平で優しく馴染ませます。※このとき、強い力で塗らないように注意してください。
肌荒れしてるときのメイク術
肌荒れしているときは、基本的にはメイクをしないことをおすすめします。ファンデーションやシャドーなどの化粧品そのものが刺激になる可能性、さらに、そうした化粧品を落とすために使うクレンジング剤が刺激になる可能性があるからです。
・・・とはいえ、どうしてもメイクをしないといけない場合もあるでしょう。そんなときは、以下のことに気をつけてください。
①メイクは入念なスキンケアのあと
肌が荒れた状態でメイクをしてしまうと、きれいにメイクができず、肌に負担を与えるだけになってしまいます。化粧水や乳液を使ってしっかり肌を保湿してからメイクを行うようにしましょう。
②ファンデーションは薄く軽く乗せる
ファンデーションの厚塗りは肌の負担になってしまうのでNG。肌荒れしているときはナチュラルな薄い化粧をおすすめします。肌に密着するリキッドタイプよりも、パフやブラシで軽く付けられるパウダータイプがベターです。
クレンジングを使わずに洗顔料や石けんで落とせるミネラルファンデーションなら、肌への負担がとても少なくて済みます。
③状態によってはポイントメイクのみ
パウダーファンデーションも肌に合わない場合は、ポイントメイクのみにするのも一つの方法です。目元のポイントメイクだけでも、意外と雰囲気を変えることができますよ。
まとめ:しっかり保湿して肌荒れしない肌に
肌荒れを改善するのに保湿が重要なことは説明しましたが、肌が乾燥しているのをそのままにしておくと、ニキビや吹き出物ができたり、キメが粗くなって開き毛穴が目立ってきたり、さらにひどくなると慢性的な敏感肌になってしまうことも。
乾燥とニキビは関係ないと思われるかもしれませんが、肌の乾燥が進むと、肌内部がこれ以上水分を逃さないようにとせっせと皮脂を分泌し、肌表面に油分で膜を張って肌を守ろうとして、ニキビ(いわゆる大人ニキビ)ができてしまうのです。
また、乾燥した肌はバリア機能が低下しているので、菌が繁殖しやすくなっています。肌を保湿してバリア機能を高めるようなスキンケアをしてあげれば、菌の繁殖も抑えることができるのでニキビも予防することができるでしょう。
さらに、肌の乾燥はニキビだけではなく、シミやシワなど肌の老化を促してしまいます。
肌が乾燥すると、皮脂膜と角質層のバリア機能が低下してしまい、紫外線など外部刺激を受けやすい状態に。その結果、メラニンが生成されやすくなり、肌の生まれ変わりであるターンオーバーが乱れて目に見えるシミになりやすいのです。
ターンオーバーが乱れることで、肌全体がくすんだ印象になってしまうこともあります。乾燥を防いで肌荒れしない健やかな肌になるには、保湿ケアが欠かせません。
このページで紹介したおすすめ化粧水や自分に合った化粧品を使って、毎日の保湿ケアを意識していきましょう。